Excel VBAで作るインシデントレポートシステム【総論】

院内SEとして日々トラブル対応や業務改善に取り組む中で、「紙ベースのインシデントレポート管理」が大きな負担となっていることに気付きました。報告書の記入・閲覧・承認・集計――すべて手作業では集計ミスや情報の抜け漏れが起こりやすく、対応にも時間がかかります。

そこで本シリーズでは、Excel VBAで完結するインシデントレポート管理システムを、

  1. 一般職員による入力フォーム
  2. 所属長向けの閲覧・承認
  3. 医療安全管理者向けの閲覧・集計

という3つの役割ごとに機能を分離して自作する手順を解説します。

※本システムのVBAコードは、流行りのChatGPTを活用して、生成されたコードを元に修正・最適化を行いながら作成しました。

システム全体像

  1. 入力フォーム
    • 紙のフォーマットをそのままVBAフォームに落とし込み
    • チェックボックスやプルダウンで入力ミスを防止
    • ユニークな「受付番号」を自動発行し、匿名性を担保
  2. コメント/承認
    • 所属長は自部署の報告一覧を一目で把握
    • ダブルクリックで詳細フォームを呼び出し、コメント+承認/非承認を登録
  3. 集計/データ管理
    • 月単位でデータを切り替えるバッチ処理
    • 医療安全管理者は全部署のレポートを一括集計・レポート出力

このシリーズの読みどころ

第1回:一般職員向け入力フォームの作り方
紙のフォーマットを忠実にVBAフォーム化し、受付→登録→再呼び出しまでを効率化します。

第2回:所属長向け承認ワークフロー
部署ごとにフィルタリングした一覧から、詳細フォームを呼び出して承認作業を効率化します。

第3回:医療安全管理者向け全社集計
バッチ処理で月毎にデータを切り替え、集計レポートをExcelでグラフ表示します。

次回は、第1回:一般職員向け入力フォームの作り方をお届けします。
まずは「紙のフォーマットをそのままExcelに落とし込む」ステップから、解説していきます!

▶︎ 第1回:一般職員向け入力フォームの作り方へ

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